タイニープードルの犬図鑑

タイニープードルの歴史

タイニープードルはその名の通りTiny(小さな)プードルのことで、ティーカッププードル同様、近年作出されるようになりました。どのような背景で作出されたかは不明ですが、ティーカッププードルを作出する過程で生まれた小さなサイズである、トイプードルの繁殖の際に生まれるサイズの小さい個体である、などとされています。
タイニープードルを作出したとされるアメリカでは「Tiny Toy Poodle」と呼ばれることが多くあります。また、タイニープードルはトイプードルを繁殖している犬舎から生まれることもしばしばありますので、トイプードルとして繁殖をした中で生まれた小さなサイズがタイニープードルとするのが妥当なのかもしれません。

FCI(国際畜犬連盟)が認めているプードルのサイズは、スタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイの4バラエティです。サイズごとに大きくなり過ぎた犬、小さくなり過ぎた犬がいますが、この場合は所定の手続きとショー会場での審査で、サイズ変更が認められることがあります。
スタンダードより大きくてもスタンダードプードルですし、トイより小さくてもトイプードルですので、タイニーサイズのプードルもトイプードルに分類されます。
サイズが違っても同じプードルであるとされる理由は、サイズに関わらず体型の構成比が同じであること、基本的な性能や性質が同じであることが理由となっています。

プードルの祖先犬はロシアまたは中央アジア北部の土着犬と考えられ、ヨーロッパ各地を経由して13世紀ころにはドイツへ、その後フランスへ入ったというのが現在もっとも有力な説です。
古い時代のプードルはスタンダードサイズが中心であり、使役犬であり猟犬でした。
小型化されたプードルの古い記録は、15世紀のドイツの画家、アルブレヒト・デューラーの版画の中に出現していますので、この時期までにはミニチュアまたはトイプードルが存在したと考えられます。17世紀に入ってフランス上流階級のあいだで愛玩犬として人気を博したプードルは、膝に乗るトイサイズであったとされています。一方でトイプードルは18世紀には、使役犬としても、サーカスで芸を見せたり、高級食材のトリュフを地面から探し出したりという仕事をしていました。
タイニープードルは作出されて歴史が浅いバラエティです。今後、正しい構成比でサイズが固定化できるか、プードルとしての性能や性質を維持できるか、長い時間をかけて検討していく必要があるでしょう。

タイニープードルの特徴

トイプードルは体長と体高がほぼ同じのスクエアな構成で、独特のカールを持つ被毛に覆われているとされていますので、タイニープードルも同じと考えてよいでしょう。
公式な標準サイズはありませんが、トイプードルとティーカッププードルの中間程度のサイズとされる場合が多いようで、体高で27~23cm程度、体重3kg~2kgとしているブリーダーが多いようです。
なお、タイニープードルは標準サイズを満たしているトイプードル同士の交配から生まれることもあり、成長の過程でトイプードルサイズに戻ってしまうこともあるようです。

タイニープードルの性格

タイニープードルは賢くて活発、好奇心が強い犬種です。プードルは本来、自立心がある犬種ですが、サイズの小さい個体は身体だけでなく精神的にも未熟である場合があるため、タイニープードルは成長しても幼さが残ることがあります。

タイニープードルの飼い方

タイニープードルはトイプードルの中で小さく生まれた個体であり、個体により体質がまちまちです。
元気な個体はトイプードル同様、十分な散歩と遊びが必要です。運動と休息は骨格の発達を促しますので、骨の成長を助ける日光浴もかねて一日20分程度の散歩をしてあげたいものです。
成長が遅い個体は、動物病院でのワクチン接種が見合わせられることもあります。
この場合は、散歩に出ると伝染性疾患のリスクがありますので、散歩開始の時期を獣医師と相談しましょう。室内だけでも工夫して遊んでやり、身心の健全な発育を促してあげましょう。

タイニープードルの被毛の手入れはできれば毎日、少なくとも週に2~3回はブラッシングを行いましょう。

タイニープードルの毛色

タイニープードルはブラック、ホワイト、ブルー、グレー、ブラウン、カフェオレ、アプリコット、クリーム、シルバー、シルバー・ベージュ、レッド、2色以上のパーティ―カラー(アメリカではファントムカラーとも呼ぶ)があります。

タイニープードルの気を付けたい病気

タイニープードルはミニチュアサイズ以下のプードルでは、クッシング症候群という副腎にかかわる内分泌由来の疾患や、免疫が介在する疾患の好発犬種とされています。
クッシング症候群は多飲多尿などの症状があり、脱毛や肥満、疲れやすく元気がなくなります。
免疫介在性疾患とは、自分の免疫機能が間違って自分の体を攻撃してしまうことで起こる疾患で、免疫介在性溶血性貧血、免疫介在性血小板減少症などが知られています。

体の小さいプードルを作出する目的で近親交配をさせたり、成長を抑えるため母犬の母体や生後間もない仔犬の栄養を減らす繁殖者がいますが、この結果、虚弱体質の小さい個体が非常に多く生まれることが知られています。
発育不全で骨がスカスカになると、ちょっとした段差を飛び降りただけで骨折や関節炎を引き起こすことがあります。

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